ジャガイモが主役級に!スペイン流付け合わせ「パタタス・パナデラス」の作り方
スペインのレストランで肉料理や魚料理を注文すると、必ずと言っていいほど添えられているのが「パタタス・パナデラス(Patatas Panaderas)」です。
「パナデラス」とはスペイン語で「パン屋風」という意味。かつて村の人々が、パンを焼き終わった後の余熱を利用して、パン屋の大きなオーブンでジャガイモを調理してもらったことが名前の由来と言われています。
単なる「付け合わせ」と侮るなかれ。ホクホクとした食感に、玉ねぎの甘みと白ワインの芳醇な香りが染み込んだジャガイモは、それだけでメインを張れるほどの美味しさです。 今回は、ご家庭のオーブンやフライパンで簡単に再現できる本格レシピをご紹介します。
1. パタタス・パナデラスの魅力
フライドポテトのような脂っこさがなく、茹でジャガイモよりもコクが深い。この絶妙なバランスが、どんな料理にも寄り添う理由です。
素材の旨味を吸い込む: ジャガイモがオリーブオイル、白ワイン、そして一緒に炒めた野菜の旨味をスポンジのように吸い込みます。
アレンジが自在: 基本の材料はシンプルですが、ハーブやスパイスを加えるだけで、肉料理用にも魚料理用にも表情を変えられます。
作り置きができる: 冷めても美味しく、温め直しも簡単なので、おもてなしの準備にも最適です。
2. 材料(2〜3人分)
ジャガイモ: 中3〜4個(メークインなど、煮崩れしにくい種類がおすすめ)
玉ねぎ: 1/2個(薄切り)
にんにく: 1〜2片(スライス)
ピーマン(またはパプリカ): 1個(細切り)
オリーブオイル: 大さじ3〜4(多めが美味しい!)
白ワイン: 50ml
水(またはコンソメスープ): 50ml
塩・胡椒: 適量
パセリ: 少々(仕上げ用)
3. 基本の作り方:オーブンでしっとり仕上げる
オーブンを使うと、外は少しカリッと、中はしっとりホクホクの理想的な状態に仕上がります。
下準備: ジャガイモは皮を剥き、5mm程度の輪切りにします(厚すぎると火が通りにくく、薄すぎると崩れてしまいます)。
野菜を炒める: フライパンにオリーブオイルとにんにくを熱し、香りが立ったら玉ねぎとピーマンを入れ、しんなりするまで炒めます。
ジャガイモを合わせる: ジャガイモを加え、オイルを全体に馴染ませるように軽く炒め、塩・胡椒で味を整えます。
オーブンへ: 耐熱皿に野菜を広げ、白ワインと水を回し入れます。
焼き上げ: 180℃〜200℃に予熱したオーブンで20〜30分。ジャガイモが柔らかくなり、表面に少し焼き色がつけば完成です。
4. フライパンだけで作る「時短バージョン」
オーブンがない場合や、手早く作りたい時はフライパン一つでも作れます。
ジャガイモ、玉ねぎ、にんにくを多めのオイルでじっくり弱火で揚げ焼きにします。
ジャガイモが透き通ってきたら、余分な油をキッチンペーパーで吸い取ります。
白ワインを加え、蓋をして蒸し焼きにします。
水分が飛んでジャガイモが柔らかくなったら、最後に強火で表面を少し香ばしく焼き上げます。
5. 美味しさを格上げする「スペイン流のコツ」
ローリエの香りを移す
炒める段階でローリエ(月桂樹の葉)を1枚加えるだけで、香りに奥行きが出て一気にプロの味になります。
ピーマンを入れるのが本場風
意外に思われるかもしれませんが、スペインでは緑のピーマン(またはイタリアンピーマン)を入れるのが一般的です。独特のほろ苦さがジャガイモの甘みを引き立てます。
追いオリーブオイル
焼き上がりに質の良いエクストラバージンオリーブオイルをひと回しすると、香りが一層華やかになります。
6. まとめ:万能なジャガイモ料理で食卓を豊かに
パタタス・パナデラスは、焼いたお肉の横に添えるだけで、食卓を豪華な「スペインのディナー」に変えてくれる魔法のレシピです。
特に、前回ご紹介した「ポヨ・アル・アヒージョ(鶏のにんにく煮)」や「イベリコ豚のソテー」との相性は抜群。肉汁をジャガイモに絡めながら食べるのは、まさに至福の瞬間です。
「ジャガイモ料理のレパートリーを増やしたい」と思ったら、ぜひこのスペイン流の付け合わせを試してみてください。一度食べたら、普通のポテトサラダやフライドポテトには戻れなくなるかもしれません。